米ぬかで健康！
戦後５０年の間に、日本人の一般家庭の食卓は、見違えるほど豊かになりました。食べもののなかった時代があったことなど信じられないほどです。
今の日本では日本食はもちろんのこと、世界中のあらゆる料理を食べることが出来るといわれています。ところが、食事がぜいたくになるにつれて、困った問題が起きるようになりました。糖尿病、大腸ガン、心筋梗塞といった成人病が、以前に比べて大幅に増えてきたのです。肥満、貧血、アレルギー症状を訴える人も急増しています。
そこで食事を見直して、健康な生活を送ろうという動きが起こってきました。栄養白書（厚生省）によれば、「昭和３０年代に入って食生活環境の改善が目立ってきたが、それとともにいわゆる成人病が急増しはじめ、疾病と食生活の関係が重視されるようになった」とされていますこうした背景から、最近は健康食品や自然食品がブームをよんでいます。体の調子を整え、成人病に有効だということがわかったからです。
そして、数々の健康法や健康食品がある中で、静かに注目を集めているのが玄米です。玄米は,現代人の食生活では乏しくなりがちなミネラル、ビタミン、食物繊維を豊富に含む食品だからです。ところが玄米は調理に手間がかかるという難点があります。せっかく玄米食に切り替えたのに、長続きしなかったり、中断してしまったりしては意味がありません。
そこで注目したいのが、「米ぬか」です。「精米するときに出る米ぬかを白米と一緒に食べれば、玄米と同じことではないか」という考えです。手間暇をかけて玄米を美味しく炊く苦労もありませんし、米ぬかなら全国どこでも比較的簡単に入手することができます。
このような話しをすると「米ぬかって食べれるの？」という疑問を抱いた方もいらっしゃるかと思いますが、もともと米ぬかは食品です。玄米として食べるのと基本的に同じです。食べても有害なものではありません。それどころか現代人にとって、体調を整え、健康な体を維持するために欠かすことのできない栄養素や繊維を含んでいるのです。
